湖城の窓から「2024年を迎えて」
明けましておめでとうございます。筆者の住むシドニーでは近年、本格派の日本食レストランの出店が目立ちます。また、地場のスーパーで販売される日本食材も目に見えて増えました。「日本の食」に対する認知度が一層高まった証しと言えるでしょう。
同じことは日本酒にも当てはまります。昨年後半に開催された「サケフェスティバル」の来場者は、前年の3倍以上。ある出展者は「地元消費者に完全に受け入れられた。人気は今後も拡大する」と言います。
一方、日本では多くの会社が、自社の優れた食材や加工食品を携えてオーストラリアへの進出を望んでいるという話も耳にします。展示会では「人口が減少し長期的には縮小する日本市場のほかに、可処分所得も高く人口も増え、日本の商品の価値が理解されるオーストラリアで成長を目指す」という彼らの声を聞く傍ら、海外進出のノウハウはなく、英語人材もいないという悩みも聞かれます。そうした声に押され、弊社では昨年12月に日本のコメのイベントを開催しました。
本誌「ウェルス」は今年、創刊17年目を迎えました。オセアニアの食農メディアとして、日本の中小企業が持つ素晴らしい食品・食材を当地の市場に広めるお手伝いも、課題の一つだと考えています。(編集長)
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