湖城の窓から「オセアニアの存在感」
今年の筆者の個人的ニュースは、6年ぶりに日本へ一時帰国したことです。商売柄、日本に滞在中もオーストラリアやニュージーランド(NZ)の出来事は気になりますが、今回流れたのはクイーンズランド州の大雨のニュースでした。
しかしそのニュースで重点が置かれたのは災害そのものではなく、洪水で市街地にワニが出没したということ。2019年にオーストラリアで未曾有の山火事が発生した際も、日本でのニュースの主役は焼き出されたコアラでした。日本にとってオーストラリアは依然として「三面記事」のネタ元に過ぎないことには、いささか落胆しました。
オーストラリア在住のメディア関係者の端くれとしては、日本におけるオセアニアの存在感を高めていきたいと思っています。本誌が扱う農業界や食品業界でも、食糧安全保障やサプライチェーンの高度化、排出削減、環境保護など、従来よりも裾野が拡大しています。両国の注目が重なる部分も広がる中で、より発信を強めていきたいと考えています。
さて、ウェルスは今週号が2023年の最終号です。今年もご愛読いただきありがとうございました。来年もオセアニアの農業・食品業界の現状を、広く深くお伝えすべく尽力する所存です。引き続きご愛顧のほどよろしくお願い致します。(編集長)
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