地声人語・湖城の窓から- vol.473
【地声人語】
どうしてもそぼろ丼が食べたくなり、炒り卵を作ってみました。炒めるだけだし、簡単にかつ短時間で完成すると思っていたのもつかの間、常に菜箸で炒め続けなければならず、まさかの腱鞘炎になってしまいました。汗水たらして作った炒り卵はふわふわで美味しかったものの、代償が大きすぎました。もう当分作ることはないでしょう。(瀬戸内)
どうしてもiPadが欲しくなり、思い切って買いました。バスの中で新聞を大画面で読みたかったのです。これで便利になる、と思ったのもつかの間、まさかの不満が沸いてしまいました。スマホより大きいが、PCより小さい中途半端な大きさなので、じれったいのです。汗水垂らしながら紙の新聞をたくった日々を思うと、電子機器をもう欲しがることはないでしょう。(西嵐)
どうしてもロボット掃除機が欲しくなり、アマゾンを探ってみました。以前より安くなったし何より機械任せの掃除はラクだと思っていたのもつかの間、どんなコースをとるのか常に眺めているはめになり、まさかの2時間お付きあい。(ロボットが)汗水垂らして掃除した部屋は綺麗になりましたが、任せて安心です。もう眺めることはないでしょう。(尋助)
【湖城の窓から】
「漁夫の利を得るインド」
今週のトップ記事は中国によるオーストラリア産綿花の輸入規制ですが、実はこれが明らかになる前の先月に、米国のトランプ政権が中国・新疆ウイグル自治区の強制労働に対する抗議として、同地区産の綿花と繊維製品の輸入規制を発表しています。
中国は世界の綿花生産の25%を占めますが、そのうち80〜85%がウイグル自治区産と言われています。米中貿易交渉によるだぶつきと大口輸出先の消失が重なり、傷口を広げないために矛先は関係が冷え込むオーストラリアに向いた、と考えるのは安直に過ぎるでしょうか。
世界貿易機構のルール上、中国の綿花輸入の関税割当数量は89万トン。この枠内の輸入なら関税は1%ですが、枠外の輸入に対する二次関税は40%に跳ね上がります。中国の紡績業者が今後もオーストラリア産綿花の輸入を続けた場合、この二次関税が適用されるという見方もあります。また、そうした業者の割当枠は翌年取りあげると通告されているという推測もありますので、ここまで厳しい措置に対抗する業者はいないでしょう。
これらの貿易規制に対し、インドの格付け会社は自国の繊維業界への追い風になると発表しています。まさに国際的な漁夫の利と言えそうです。【ウェルス編集長】
【ウェルスのトリビア ~今週の紙面から~】
オーストラリアの農産物輸出相手国の第1位は中国で、第2位は日本ですが、第3位はどこでしょうか?(答えは記事中に)