「忙しい」心を亡くすと

息子が毎週日曜日の午前中に通っているライフセービングクラブの「バーベキュー当番」が回ってきた。ファンドレイジングの一環で、親たちが持ち回りで担当している。調理はバーベキュー慣れしているオージーに任せ、注文を聞いて食パンにソーセージやベーコン、目玉焼きを乗せる係を担当。最初はお客さんも少なかったが、クラブのレッスンが終わると一瞬で長い列ができた。たくさんあったストックも底をつきそうだ。自分の担当時間は終わっていたのだが、ここで抜けるのは忍びない。女性と接客係を交代し、自分は調理補佐に回った。「ベーコンがない」「ソーセージはまだ?」「卵が足りない」と矢継ぎ早に接客の女性から指令が飛んでくる。途中で息子が「頑張ってるね」と声をかけてくれたが、忙しくて振り返る余裕もない。一方、調理担当のオージーは娘の「ダディー、楽しい?」の声に「Yeah!」。この違い。まだまだ修行が足りないと痛感した。(城一)

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