新・たえこの酒 第45回 「辰馬本家酒造」
辰馬本家酒造株式会社
兵庫県西宮市建石町2番10号
Tel: +81 798-32-2761
https://www.hakushika.co.jp/
最近、オーストラリアの日本食レストランのみならず、現地の飲食店やバーでも日本酒のボトルを見つけられるようになりました。以前から日本酒を扱っていた日本料理店は、一層その種類を増やしていたり、焼酎や梅酒の扱いも多くなった印象です。今回は、10月4日にシドニーで開催され、日本から16の酒造店が出展した「JFCサケ・エキスポ」を通して、オーストラリア市場での日本産飲料の販売戦略とトレンドを探ります。
【エントリーレベルの酒】
アルコール飲料を普段あまり飲まない人や、若者たちがまず最初に選ぶのは、甘口でフルーティーな飲料です。ワインでも、Moscatoに代表されるような低アルコールでフルーティーなタイプのものを「エントリーレベルのワイン」と呼んでいます。こうしたアルコール飲料の「入口」となる商品や、慣れない日本酒の味に親しみをもってもらうための工夫が多くの出展企業から提案されていました。例えば、「辰馬本家酒造」の「森の果実シリーズ」は、低アルコールの日本酒に果実の風味を合わせてあり、カクテル風に楽しめるように作られています。他にも、シャーベット状の焼酎をデザート感覚で楽しむ商品や、日本酒ベースのカクテルの提案など、まずは日本酒や焼酎に慣れて親しみを持ってもらう工夫が見られました。

【海外での評価】
日本酒はすでに海外でも高く評価されており、世界最大規模のワインコンペであるインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)でも日本酒部門があります。また、国際的なワインの教育機関であるWine and Spirits Education Trust (WSET)でも日本酒について学べるコースが開設されています。このような背景もあり、IWCの受賞経験のある日本酒も出展されていました。IWCでトロフィーを受賞した山形県産の「裏・雅山流香華」を試飲したところ、すっきりとした辛口でありながら余韻が長く、このような複雑な味わいは上質のワインと通じるものがあると思いました。
甘口 ★★★☆☆
新感覚の酒 ★★★★☆
アレンジの可能性 ★★★★★
【駐在員のためのワイン講座】
豪州のワイン生産地 その10
「スワンバレー」
スワンバレーは、西オーストラリアのパース市内から約20キロという近距離にあり、市民や観光客に人気の生産地です。実際に車でパースからドライブしたところ、あまりに近いのでどこからスワンバレーに入ったのか分からなかったほどです。メインストリートであるグレート・スワン・ロードは運転しやすく、ワイナリーも道沿いにあるので初めて訪れる観光客にはありがたい近距離とシンプルな地形です。

スワンバレーでは、1830年代からワイナリーの進出が始まりました。NSW州のハンターバレーでもほぼ同じ時期にワイン用ブドウが持ち込まれはじめたので、かなり歴史のある地域と言えます。気候は温暖で乾燥していることから、テーブルワインや酒精強化ワインの生産地として発展しました。
当地の大型ワイナリー「Houghton」は白ワイン品種であるバデーリョやシュナン・ブランをテーブルワインとして生産し始めた先駆者です。現在でも、シュナン・ブランはスワンバレーの白ワイン品種の代表格となっています。赤ワインでは、カベルネ・ソービニョンとシラーズが多く栽培されており、シラーズはプレミアムの酒精強化ワインとしても使われます。
もう一つの有名なワイナリーが「Sandalford Wines」で、こちらは観光業界からワイナリーに参入したユニークな企業です。ワイン自体もプレミアムの生産に力を入れていますが、ワイナリーは観光業のバックグラウンドを活かしてレストランや結婚式場としても利用されてます。
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