新・たえこのワイン 第40回 「Cantina Sociale」
【Cantina Sociale】
108 Sturt Street, Adelaide SA 5000
Tel +618 8410 6246
URL www.cantinasociale.com.au/
美食とワインの街、アデレードでユニークなワインバーに行ってきました。「Cantina Sociale」は、大樽から直接ワインを注いでくれるのが特徴です。店の奥に積まれたワイン樽には、ワインメーカーのジャスティン・レーン氏のワインをはじめ、地元アデレードヒルズのワイナリーから買い付けたワインが入っています。同店のオーナーであるアンジーさんが樽からワインを注いでくれます。

【低保存料ワイン】
アンジーさんにワインを樽から直接注ぐことのメリットを伺ったところ、同ワインバーでは樽に入れてあるワインは特にフレッシュな「Drink Now」スタイルの地元ワインを揃えており、瓶詰めしない代わりに保存料(二酸化硫黄=SO2)の使用を抑えられるのだと言います。樽の内部には二酸化炭素を充満させてワインの酸化を防いでいるため、樽が空になるまでワインの品質が保たれます。
【ワインも地産地消】
人気のシラーズを試飲してみたところ、重すぎず飲みやすい仕上がりになっていました。ほんのりバニラとスモークの香りが残るのが心地よく、スムーズな口当たりです。このシラーズをはじめ、グルナッシュ、カベルネ・ソービニョン、モンテプルチャーノは同店でしか飲めない地元ワインだそうで、あえて瓶詰めも遠方輸送もしないで、地元で消費するところに贅沢さを感じました。
ワインメーカーのジャスティンさんは、大手ワイナリーやヨーロッパでの醸造経験のある若き地元のホープです。このワインバーのように、地元の人にも観光客にも地元ワインが紹介される場を増やしてもらえることを期待しています。
【駐在員のためのワイン講座】豪州のワイン生産地 その5
「マクラーレン・ベール/アデレード・ヒルズ(SA州)」
今回からはいよいよオーストラリアの「ワイン・キャピタル」と呼ばれる南オーストラリア(SA)州のワイン生産地を紹介します。輸出ワインとしても大きな割合を占めるこの地域ですが、エリアによって環境やワインのスタイルは大きく異なります。今回は、アデレード市内から車で1時間程度の近郊でありながら対照的な環境のマクラーレン・ベール(McLaren Vale)とアデレード・ヒルズ(Adelaide Hills)を比較しながら紹介します。
マクラーレン・ベールは海岸から10キロほどしか離れていない温暖海洋性気候で、標高は最高でも200メートルほどです。温暖な気候がシラーズとグルナッシュの栽培に適しており、高級ブランドのペンフォールド「グランジ」に使われるシラーズ生産の一部を当地で担っているそうです。このことは、地元のワイナリーオーナーがこっそりと、でも自慢げに話していたので、当地の誇りとなっているのだと思います。有名なワイナリーは、白地のラベルに赤いラインが斜めにかかった「D'Arenberg」や「Fox Creek」があります。
アデレード・ヒルズは、対照的に海岸から30キロほど内陸の高地にあります。気候は冷涼で寒暖差のある内陸性、標高はマクラーレン・ベールの倍以上で500メートル近いところもあります。冷涼地ですので、ソービニョン・ブランやリースリングが有名で、スパークリングワイン用のシャルドネやピノ・ノワールも注目されています。当地は、若手のワインメーカーがユニークなワインを作る挑戦の場にもなっています。若手のワインメーカーがパートナーシップで経営するワイナリーも多く、今後当地からワイン業界の有名人が多く輩出されそうです。有名なワイナリーは、マスター・オブ・ワインの経営する「Shaw + Smith」や「Petaluma」があります。
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