マカダミアナッツ考
知人宅に招かれた際、裏庭に植えられているマカダミアナッツをお裾分けしてもらった。専用の殻割り器で外殻を割って、実を取り出して食べる。
よく見ると、外殻に細い針を通したような小さな穴が2つ空いているものがある。それらを割ってみると、中身が一様に空だ。聞くと、小さな虫が殻に穴を開けて、ナッツを食べ尽くし、もう一つ穴を開けて出て行くのだという。
外殻は厚く、また鉄のように硬い。この殻にキリを使ってでも穴を開けるというのは至難の業に思えるが、それをいともたやすくやってのける虫のすごさに、ため息が漏れた。しかも穴の大きさからすると、虫はかなり小さいはずだ。その虫が、2つも穴を空けるとは。
だがよく考えると、一つ穴を空けて中身のナッツを食べた後、同じ穴から出て行けばいい。出るのにもう一つ穴を空ける必要はないのでは……。その辺が虫らしいというべきか。いや、ただ単に虫の能力を賞賛すべきところかも。(西嵐)
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