お弁当考
育つ国が違えばこうも違うものかといささか驚いているのは、オーストラリアの中学校のお弁当の話だ。
今年から地元の女子中学校に入ったわが娘は、それまで日本人小学校に通っていただけあって、日本式のおしゃれなお弁当に慣れている。だが、地元中学校のほとんどのクラスメートは弁当箱などないようなもので、食パン2枚だけとか、せいぜいピーナツバターを塗っただけという質素なものらしい。それも毎日同じ。中にはキャベツの葉っぱだけをビニール袋に入れてくる生徒もいる。
ダイエットでそうしているわけではなく、飾られた弁当を視覚的に楽しむという概念がないようだ。娘がため息をつくのは、多くの生徒が食べ物を粗末にする点だとか。ランチをグラウンドに捨てたり、生徒同士で食べ物を投げ合う「ヨーグルトファイト」や「ソーセージファイト」も繰り広げられるのだという。
「八十八もの手がかかっているから、コメは残さず食べないといけない」という考え方は不可解に映るのだろう。(西嵐)
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