行かないで……。
「ケバブ」は、シドニーに来て初めて食べた。日本でも最近は人気のようだが、昔は串刺し肉を焼いた「シシカバブ」しかなかった。当地では、垂直に立てた太い鉄串に鶏肉や羊肉を重ねて刺し、回転させながらグリルで焼く「ドネルケバブ」が主流。削り取った肉を野菜とともにピタパンに挟み、トーストして食べるのが一般的だ。
あちこち試したが、イチ推しはパラマタ通り沿いにあるトルコ移民の店。頭がはげ上がったおやじのピタパンの焼き具合が絶品なのだ。
おやじさんが居ないときには、代わりに奥さんと思われるおばさんが焼いてくれる。だが、材料は同じなのに、いつものAクラスの味が平均以下に落ちてしまう。一度、長めに焼いてと頼んだが、期待する味ではなかった。何が違うのか分からない。
この間は、店に入ろうとすると、入れ替わりにおやじが出て行き、後ろ姿をぼうぜんと見送った。振り返るとおばさんの笑顔。こちらも仕方なく作り笑い。(短吉)
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