第465回 カルマンズのオーツ

30年ほど前に当時若干18才の大学1年生が創業し、今では国内の大手スーパーだけでなく海外にも商品を販売しているというカルマンズ(Carman's)のクイック・オーストラリアン・オーツを取り上げます。

カルマンズの創業は1992年。メルボルンの小さなミューズリー(麦やナッツ、ドライフルーツを固めた食品)の店でアルバイトしていた女子大生クレスウェルさんが、その店の閉店を聞き、1,000豪ドル(1豪ドル=約98円)で買い取ったことが始まりです。

ミューズリー作りはお手のものでしたが、店の経営は初めてのクレスウェルさん、学業とビジネスの両立は大変で、授業の前に配達し、放課後に勉強できない分昼休み返上で課題をこなしたそうです。「唯一のボスはお客様」、「『昔からこうやってた』は

健康格付け最高ランクの5を5豪ドル(調査当時)で

禁句」など、オーストリア企業とは思えない信条を掲げ、努力を重ねてきました。

その甲斐がありビジネスは順調に拡大し、今ではスーパー大手2社や通販のアマゾンとも取引し、輸出は32カ国に渡っています。

クレスウェルさんは2007年に会計事務所EYが選ぶ「今年の若手起業家」に選出され、12年には通信大手テルストラの「ビジネスウーマン・オブザイヤー」にも選ばれています。

オーツは朝食用にポリッジ(ミルク粥)として食べるのが一般的。牛乳に浸して電子レンジで温めるのが手軽な作り方です。刺激の少ない味ですが朝のエネルギーが湧いてきます。

ポリッジは、日本でもじわじわと人気が高まっているそうです。(尋助)

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