日本の食品企業
昨年末にある都道府県が、シドニーで食品の商談会を開催しました。地元企業が誇る食材や加工食品をオーストラリアに売り込もうというものです。
オーストラリアで開かれるこの手の商談会は数多いです。全国ブランドの大手企業が数億円もする製造機械を導入して効率的に大量生産し、コストを安くしているのに対し、多くの中小・零細企業が、商品の質や革新性で対抗しようと、斬新な食品を開発しています。保存料を使わないのに長期保存できるパン、くん製したしょう油、杉製の樽で2年近く寝かせて熟成させた酢など、その数々には頭が下がります。日本の小企業の食品開発の活発さは、海外でも類を見ません。
そうした食品企業の驚くほどの商品開発努力を毎回痛感させられる一方で、海外向けの商品PRノウハウがない企業が多いのも確かです。パッケージも日本人向けで、社内には英語人材もいません。
これは日本企業特有の問題かもしれません。オーストラリア・NZの農業・食品メディア企業として、日本の田舎の小さな食品企業が開発した素晴らしい食品を世界市場に広める手助けができないか。今年の課題のひとつだと思っています。(西嵐)
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