第25尾 「Grouper(ガルーパー)」

広東料理ではメジャーな魚です

今回の魚「Grouper」は日本語では「ハタ」の種類とされ、さまざまなタイプがありますが、やはり日本語表記は「ガルーパー」としたいと思います。香港やシンガポールでもガルーパー(中国語表記:石斑魚=セッパーンユー)と呼ばれ、広東料理では欠かせない魚です。

ガルーパーは一般的に口が大きく、一見グロテスクな容貌ですが、中華料理では非常に珍重されます。
刺身でも食べられますが、広東料理では、丸ごと蒸してネギを乗せ、甘醤油をかけて食べたり、揚げて食べることが多いです。特に蒸し料理は日本人でも病みつきになる人が多いです。
白身が柔らかく、ハタ科の中でもさらに水分が多いので焼くよりも煮る方がおいしいようです。アラも珍味となります。
値段は12月初旬で1キロ23豪ドル(1豪ドル=93円)と、他の庶民魚よりはやや高めでしたが、中華系オージーによく売れるようです。

水深40メートル程度の沿岸の岩礁に生息しており、筆者は釣ったことはありませんが、ルアーでも釣れるそうです。今回売っていたガルーパーは、タマカイと呼ばれる、最大全長3メートル近くにもなるガルーパーの一種にヒレなどが似ています。(西原哲也)

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投稿者プロフィール

西原哲也
1968年長野県須坂市生まれ。早稲田大学社会科学部卒。時事通信社外国経済部記者を経て、香港大学大学院アジア研究修士課程修了。共同通信グループNNAの香港華南版編集長、中国総合版編集長を経て、現在NNA豪州代表取締役