第183回 日本の青果はなぜ豪州に輸出できないのか
近年の海外での和食ブームで、昨年通年の日本の海外向け農産物・加工食品輸出は1兆4,148億円と、過去最高を更新したという。日本政府はそれを2025年に2兆円、30年までに5兆円とする目標を掲げるなど、輸出拡大への鼻息は荒 […]
第182回 中国の筋書きと演出
オーストラリアのウォン外相と中国の王毅国務委員兼外相が21日に公式に北京で会談し、両国は冷え込んでいた両国関係の改善に向けてかじを切った。だが、中国国営メディアのチャイナデイリーなどが今回の会談に対して好意的な論調を示し […]
第181回 豪州メディアの言論文化
オーストラリア上院議会でこのほど、公共放送ABCのデビッド・アンダーソン社長を招いた聴聞委員会が開かれた。そこで自由党議員が、ABCの労働党寄りの政治バイアスについてやり玉に挙げていた。その際の議論は、この国の言論文化を […]
第180回 難民を受容する国と拒否する国
シドニーの中心部で11月6日に、難民に永住権を与えるよう求めたデモがあった。大規模ではあったが、翌日の地元新聞などの大手メディアに全く取り上げられず、一般人にほとんど知られることはなかった。実はデモがあったその日に、筆者 […]
第179回 日豪の安保協力の今後
北京に駐在していた頃、中国の政府関係者から言われたことがある。「今の共産党があるのは日本のおかげだ」─。当時は中国内で反日運動が高まっていた頃。1920年代の国共合作から戦後に至る過程で、日本という敵がいたことによる共産 […]
第178回 労働党の防衛力強化
オーストラリアで労働党が政権を取ってから100日が過ぎ、アルバニージー首相への満足度が6割と、野党と大差を広げている。この政権、外交分野では、保守連合による前政権と比べてかなり内向きの政策に転換されるだろうとみられていた […]
第177回 ターンブルの呪い
首相を務めた大物議員が、政権から退陣してもご意見番として政権に大きな影響力を与え続けるというケースは日本にもある。だが、自分が所属していた政党が選挙で不利になる、まるで野党党首のような言動を繰り返すとなると、言語道断とい […]
第176回 夢の跡のつわものたち
オーストラリアの総選挙で惨敗を喫した保守連合、特に自由党が、今後の方針に揺れている。前政権で国防相を務め、タカ派外交で名をはせたピーター・ダットン氏が自由党党首になり、右傾化するかと思いきや、今後は環境政策や財政再建、地 […]
第175回 総選挙をかき回すコガモ(Teal)
いよいよ明日21日に迫ったオーストラリアの総選挙は、最大野党労働党が優勢といわれる。だがシドニー・モーニング・ヘラルド(SMH)紙の最新の支持率調査によると、ここに来て与党保守連合(自由党・国民党)が34%と、労働党(3 […]
第174回 中国とソロモンの安保協定の裏側(下)
オーストラリアのダットン国防相が最近、3AWラジオの番組で発言した、ソロモン諸島に対する歯に衣(きぬ)着せぬコメントが興味深い。中国の世界での振る舞いを知悉(ちしつ)しているかのようだ。 ソガバレ政権が中国から賄賂を受け […]