蛙の面に

オーストラリア北部準州のウルルを家族で旅行した際、公園でほかの観光客たちと車座になり、地元アナング族のガイドから、先住民が伝統的に食料にしてきた「ブッシュタッカー(bush tucker)」の講義を受けた。

有名どころではブッシュプラムがある。天地創造の神話では神聖な祖先からの贈り物とされる。果実にはオレンジの100倍ものビタミンCが含まれており、北部の先住民にとって非常に重要な食べ物だったという。

数万年もの間、自然とともに生きてきた先住民の知恵に感銘を受けていると、9歳の息子が唐突に手を挙げた。「カエルは食べますか?」。ガイドの動きが止まった。サングラスをかけているので表情が読めない。

これはまずいのでは……。ひやひやしていると、ニヤリと笑って「アリススプリングス辺りでは、水がないときに土の中にいるカエルをつかまえ、絞って体の中の水を飲むんだ。その後、焼いて食べることもあるよ」。みんな笑って一安心の巻。(城一)

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