1+1は……。
前から気になっていた近所のアイリッシュパブに連れ合いと入ってみた。表の看板にはメーン料理が「2 for 1」になると書いてある。2人前の料理が1人前の料金で食べられるということだ。
中に入るとけっこう重厚な趣で、これぞアイリッシュパブという感じ。まずはギネスを注文し、メニューをじっくり眺める。迷った揚げ句、特別料理と銘打つ「ラム・シャンクス」を頼む。子羊のすね肉を10時間かけて煮込んだそうだ。料金は26豪ドル(1豪ドル=約80円)。
カウンターに行き、小柄で眼鏡をかけた、どこか冷たい雰囲気の若い女性に注文すると、レジのディスプレーに『26+26=52』と出た。あわてて「え、2 for 1じゃないんですか!」と聞くと、次の瞬間、ディスプレーの数字は『52-26=26』に変わった。紛らわしいのでやめてほしい。つい焦って小物感が丸出しに。眼鏡の奥にかすかに軽蔑の色が浮かんだ気がした。ラム・シャンクスはちょっと味が濃かった。(城一)
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