オセアニア農業の歩み「消費者のいら立ち」

今週のトップ記事では、大手小売りに対する消費者の不信感が高まる中で進む、値下げ表示の正当性を巡る訴訟を取り上げました。「必要以上に価格が転嫁されている」と感じる消費者が多数を占めていることは、価格に対する信頼が大きく揺らいでいる現状を如実に示しています。

一方で、大手スーパー側にも、燃料サーチャージや牛乳の買い取り価格引き上げの負担を自社で引き受ける動きが見られます。ただ、消費者のネガティブなイメージは根強いため、たとえ訴訟で法的な問題がないと判断されたとしても、価格そのものだけでなく、その決め方や見せ方を含めた透明性が、これまで以上に問われそうです。

また今週も、燃料価格の高騰や肥料不足に直面する穀物生産者の状況を取り上げました。ニューサウスウェールズ州などオーストラリア北部では乾燥が続き、冬作物の収穫減少が予想されています。生産者にとっては、コスト高と天候不順が重なる厳しい状況です。一方、南部では天候に恵まれ、西オーストラリア州の穀物地帯の多くで十分な土壌水分が確保されていますが、中東紛争の影響から、こちらでも作付面積は6%減ると見込まれています。今季、オーストラリア全土で穀物生産量が減少する見込みが強まっています。(本田歩)

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ウェルス編集部

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