新・たえこのワイン 第37回 「BK Wines」

【BK Wines】
Address Basket Range 5138 SA
Tel 08 8390 3347
URL http://bkwines.com.au/


暑い夏には、よく冷えた白ワインが好まれますが、赤ワインでも冷やして美味しいタイプのものがあります。今回は、夏にお勧めの冷やして美味しい赤ワインを紹介します。

そもそもなぜ赤ワインは常温でサービスされるのでしょうか。それは冷やすことで赤ワインに含まれる渋み成分のタンニンを強調してしまうからです。また、せっかくのアロマを抑えてしまい、まろやかさが欠けた硬い印象になります。

【軽い早飲みワイン】

冷やして美味しい赤ワインは、タンニンが少なく、オフドライ~甘口の軽いものがお勧めです。そして、そのような軽くて飲みやすい赤ワインは醸造の段階でカーボニックマセレーション(Carbonic maceration)を施しているものが多いです。カーボニックマセレーションは、ブドウを入れ密閉したタンクに炭酸ガスを封入することで、色素や風味を抽出する「醸し」の方法です。

これによって、天然の風味でありながら人工的な、まるで風船ガムのような風味が出ます。この製法を使ったワインで最も有名なのは、ボジョレ・ヌーボーです。手ごろな価格で飲みやすい代わりに、長期保存には向かない「早飲み」のワインです。

【豪州のヌーボー】

日本と比較すると、ボジョレ・ヌーボーの影が薄いオーストラリアですが、アデレードヒルズのBK Winesでは「Syrah Nouveau」というユニークなワインを販売しています。ボジョレー地方ではガメ(gamay)種を使ってボジョレ・ヌーボーを作りますが、同ワイナリーでは、シラーを使い、ボジョレーと同じ製法で仕上げています。「シラーズ」ではなく「シラー」とフランス読みなのがこだわりを感じさせます。若手のワインメーカーが活躍しているアデレードヒルズらしく、面白いアイデアですね。

 

【駐在員のためのワイン講座】

豪州のワイン生産地 その2
「オレンジ ニューサウスウェールズ(NSW)州」

オレンジといっても、みかんの産地ではありません。その標高の高さと冷涼な気候で、プレミアムワインの生産地として期待されているエリアの名前です。リンゴの産地としても有名であり、それゆえに当地の寒さを想像できるのではないでしょうか。

オレンジはニューサウスウェールズ(NSW)州内陸部に位置し、海岸線からは約300キロ離れています。寒暖の激しい内陸性気候、雪が降るほどの冷涼な気候はこの標高の高さ(約850m)がキーとなっています。

オーストラリアのワイン生産地の中で比較すると、アデレードヒルズやキャンベラよりも高く、世界の生産では、アルゼンチンのUco Valley(メンドサの西部)と同じくらいの高さです。

オレンジのワインで有名な品種は、白ワインではシャルドネ、ソービニョン・ブラン、赤ワインではシラーズ、カベルネ・ソービニョンがあります。特に、カベルネ・ソービニョンには、栽培の限界に近い冷涼地ですので、果実の熟した風味よりも若い果実やハーブのようなアロマが特徴的に現れます。ソービニョン・ブランも、品種の特徴である草のようなアロマと酸味が際立つスタイルに仕上げられます。

オレンジは、オーストラリアで最も有名なワインメーカーのひとりであるフィリップ・シャウのブドウ畑が標高900mの高地にあり、当地を代表するワイナリーになっています。その他にも小鳥のラベルがかわいらしいLogan Winesも国内、海外共に広く流通しています。

 

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