湖城の窓から「下戸の新首相」
英国の与党・保守党の党首選で勝利したスナク元財務相が25日、新首相に就任しました。スナク氏は、国会議員になる前はゴールドマン・サックスなどで働いており、金融・経済通とされています。英国は混迷した経済の立て直しが喫緊の課題とされ、その手腕が試される状況です。
そんな新首相の就任に、慌てたのがオーストラリアのワイン業界です。というのもスナク氏は、大のコーラ好きな一方、禁酒主義者として知られています。英国では17日に、新たに就任した財務相が、前月に政府が決定した酒税凍結措置を撤回するなど混乱が見られます。そんな中で、スナク新首相の禁酒主義と相まって、オーストラリアのワインの輸出が難しくなるという臆測も流れたようです。オーストラリアのワイン業界にとって、英国は今や輸出額4.5億豪ドルと最大の市場で、中国の抜けた穴を埋める大事な顧客です。業界団体オーストラリアン・グレープ&ワイン(AGW)の代表は「ロンドンへの豪産ワインの輸出は増え続けると確信している」とコメントし、噂を否定しました。
新首相が禁酒だからといって、まさか禁輸するなんてないでしょう。しかしやはり心配なのか、来月中旬にAGWは施設団を英国に派遣するそうです。
AGWは今年の英国向け輸出額は5億豪ドルを超えると予想しています。(編集長)
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