災難越えで達観
我が家があるシドニー北部の一帯で昨年末、多くの大木をなぎ倒すほどの強烈なサイクロンが襲った。電気もネットも遮断されたので、携帯から何から何まで使えなくなり、車で外出しようにも道路が封鎖されている。情報が全く入らないので、一帯は陸の孤島と化してしまった。
自宅の冷蔵庫には大量の冷凍食品があったが、それがどんどん溶けていく。溶けて腐る前に食べてしまいたいが、むやみに開けて冷気を逃がしたくもない。全くオーストラリアときたら、と腹立たしくさえあった。
しかし、冬ではなく、水が使えたのが幸いだった。冬でお湯やヒーターが使えないと悲惨な思いをしたところだ。それに、停電が数日間続いたとして、冷蔵庫の物が腐っても捨てればいいだけだ。まだ即席めんなどはあるから、1週間くらいなら持つ。そう思うと、大したことではないのではないかと達観する気分にもなった。今年は何が起きても、ノーウォリーズ精神で乗り切りたいと思っている。(西嵐)
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