第26回 豪州でも屋上緑化が拡大中

すべてのビルの屋上が緑になったら、宇宙から見ても地球は緑に覆われているように思える――。ふと知人が言った言葉だが、とても心に響いたことを覚えている。
北半球では、ヒートアイランド現象の軽減や大気浄化など、環境負荷を削減するために、盛んに屋上緑化が行われている。南半球はだいぶ遅れを取っているといわれているが、豪州でもシドニーやメルボルンといった大都市で屋上緑化が注目され始めている。
シドニーとメルボルンは、屋上や壁の緑化を促す新しい開発政策とガイドラインを発表している。シドニー市では、鉢植えを置いたものから2,600平方メートルの屋上庭園まで、49カ所が緑化された屋上として承認されている。また壁面緑化は14カ所あり、サーキュラーキー近くにある「1ブライ・ビルディング」には豪州最大の高さ9メートル、長さ40メートルの緑化された壁面がある。
さてシドニーに住む筆者は先ごろ、ハーバーブリッジを渡ったシティの対岸にある住宅街で、屋上庭園を発見。何ともきれいに整備されており、上から眺めるだけでもうっとりしてしまった。ちなみにキャンベラの国会議事堂にも斜面に芝生が植わっており、これも豪州の研究論文では屋上緑化の一例となっている。
一方、新聞記事に載っていた写真の緑化が施されているビルの屋上には、まさに豪州の大地を想像させるような、水をあまり必要とせず乾燥に強い植物が植わっていた。日本でいう緑を感じる“都市のオアシス”になるかは疑問だが、飛行機で着陸する際に見える景色が赤レンガの家々から緑に変わる日が来るかもしれない。
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