シドニー繁華街復活へ、ロックアウト法撤廃

オーストラリアのシドニーでバーやクラブの深夜営業を制限してきた「ロックアウト規制(ロックアウト法)」が廃止される。ニューサウスウェールズ(NSW)州のグレアム芸術・音楽・夜間経済相はこのほど、深夜の酒類提供や新規入店を制限してきた措置を取りやめる方針を示した。シドニー・モーニング・ヘラルドが伝えた。

ロックアウト規制を巡り、業界関係者からは、新型コロナウイルス流行期と重なって若者世代がクラブ文化に触れる機会が減り、「夜間経済との結び付きが弱まった」との声が上がっていた。

2014年に導入されたロックアウト規制は、男性2人が相次いで死亡した暴力事件が背景。NSW州の犯罪統計・調査局(BOCSAR)によると、規制によりアルコール関連の暴行事件はシドニー中央商業地区(CBD)で26%、キングスクロスで62%減少し、同局は暴力抑制に最も効果的な改革の1つだったとしている。一方で、シドニーのムーア市長は、同規制がナイトライフを「壊滅させた」と批判した。

業界団体やクラブ運営者は、若者と夜間経済の結び付きが弱まった影響が残っているとみている。シドニー広域圏で酒類販売免許を持つ飲食店数は14年6月比で約1,000件減少した。

一方、バーウッドやバンクスタウンなど一部郊外では回復の動きもみられ、州政府は営業時間延長や規制緩和などを通じ、夜間経済の立て直しを進めている。グレアム同相は、将来的には市内各地で音楽が聞こえる夜の街の実現を目指す考えを示している。

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ウェルス編集部

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