NZフォンテラ1Q決算減益、昨年好調で在庫減

ニュージーランド(NZ)の乳業最大手フォンテラは5日、2024/25年度第1四半期(24年8ー10月)決算を発表した。税引き後利益は2億6,300万NZドル(1NZドル=約88円)で、前年同期の3億4,600万NZドルから24%減少した。前年度が好調に終了したことを受け今年度開始時の在庫および販売量が減少したことや、原価の上昇による粗利への影響を反映している。

売上高は52億NZドルで前年同期比5%増、販売量は3億1,100万キログラム(固形乳)で5%減だった。事業運営費は5億7,500万NZドルで、デジタルトランスフォーメーションへの支出により10%増となった。

■予想乳価は10$に引き上げ

同社は24/25年度の予想生産者乳価を従来予想から0.5NZドル引き上げ、中間値10NZドルとした。

今シーズンの年間集荷量は、主要地域からの旺盛な需要と順調な販売により、前年度比1.8%増の14億9,800万キログラムに上るとみている。

■10月の集荷量は2.5%増

フォンテラが発表した「グローバル・デアリー・アップデート」で、同社の10月の生乳集荷量が固形乳換算で2億500万キログラムとなり、前年同期比2.5%増となったことが分かった。1日当たり8,000万リットル強に相当する。

地域別では、北島で気象条件に恵まれ4.6%増となった一方、南島では豪雨に見舞われ0.2%減となった。

今年6-10月までの合計集荷量は5億1,220万キログラムで、前年同期比4.7%増だった。

NZ酪農産業協会(DCANZ)の統計では、NZの10月の生乳生産量は2億6,150万キログラムで、うち78.5%をフォンテラが集荷している。NZの今シーズンこれまでの累計生産量は6億5,400万キログラムだった。

フォンテラのオーストラリア事業の10月の生乳集荷量は1,220万キログラムで、前年同月比1.3%増だった。同シーズン累計集荷量は3,490万キログラムで、前年同期比2.1%増だった。主にビクトリア州の北部と東部で良好な気象条件が続いたことによるもの。同州西部の集荷量もまた、シーズン序盤の停滞から回復した。

米国、欧州では、前年比横ばいだった。

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