静岡市、オーストラリア初のお茶商談会開催

静岡市は9月29日、オーストラリアで初となるお茶セミナー商談会をシドニーで開催した。同市の清水農業協同組合やザ・クラフト・ファーム、本山製茶、鈴和商店が煎茶や抹茶、玄米茶、ほうじ茶などを紹介し、レストランやお茶専門の卸会社、販売会社などから20人が参加した。【ウェルス編集部】

静岡市の製造販売各社がお茶を入れながら商品を紹介(ウェルス編集部)

静岡市はこれまでお茶関連業者への海外輸出の渡航費支援などを行っていたが、3年前からフランスで販促事業を行っており、オーストラリアは初めての取り組みとなる。静岡市産のお茶の輸出先としては米国やイタリア、ドイツ、フランスなどが多い中、お茶産地の他県がオーストラリアに注力していないことから販促強化を決めた。

来豪した静岡市経済局農政部農業政策課お茶のまち推進係の高橋智香子係長は、「オーストラリアでの抹茶ブームを肌で感じたほか、煎茶がよく知られている印象を受けた。浅蒸し茶が製造しやすく、薄く苦みがなくフルーティーな味わいの煎茶をもっと広めていきたい」と話した。

ザ・クラフト・ファームの梶原康太統括マネジャーは、シドニーではベーカリーやカフェ文化が根付いていることから、甘い物とのペアリングとしてストレートのお茶や麴菌発酵茶を使った「ブラウンラテ」を提案。今後2年でオーストラリア市場に年1,000キログラムの輸出を目指していると語った。

また、清水農業協同組合アグリプロモーション部の森一真部長は、2009年に世界緑茶コンテスト最高金賞を受賞した「幸せのお茶 まちこ」を売り込みたいと意気込む。まずは年100キロの輸出を目標としている。

オーストラリアで約20年間お茶の販売をしているある専門商社は、「オーストラリアの文化の一部であるアールグレイと煎茶のブレンドは面白い組み合わせで、受け入れられやすいのではないか」などと話していた。

各社のお茶の試飲も実施された(ウェルス編集部)

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