湖城の窓から「家畜の病気で穀物も打撃に?」
インドネシアで口蹄疫(こうていえき、FMD)の発生が確認されていることを受け、オーストラリアの警戒度が高まっています。FMDはウイルスによって牛や豚など偶蹄動物に伝染する病気で、伝染力が非常に強いとされます。
隣国での発生で業界団体アグリビジネス・オーストラリア(AA)は、万が一国内にウイルスが侵入した場合、「家畜業界だけでなく穀物業界にも打撃を与える」と注意喚起をしました。AAによると、オーストラリアでは年間1,000万トンの穀物が、牛や豚、鶏の飼料として用いられています。もし国内の家畜がFMDに感染した場合、大規模な家畜の殺処分が行われ、飼料穀物に対する国内需要が大幅に減少するといいます。また、新型コロナウイルス流行時のように、穀物の移動は禁止され、農場地域へのヒトの移動も制限されるとも指摘。さらに農産物を運ぶトラックは、農場間の移動時に完璧な消毒が求められ、サプライチェーンは今に輪をかけて混乱するとの予想です。FMDのウイルスは長期間残存する可能性もあるとされ、ヘイや干し草業界も影響を免れないとの見方を示しました。こうしたことでオーストラリアは、FMDに対し厳しい管理プロトコルを敷いています。
さて、オーストラリアではとある獣医師が、FMDの感染防止のため豪人のバリ島観光を禁止するよう政府に提案したとされます。これにはインドネシアの驚きも大きく、現地メディアでも大きく報道されています。
(編集長)
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