第213回 自由党と自民党

今回のオーストラリア連邦総選挙で労働党が地滑り的勝利を果たしたのを目の当たりにして、3年前(2022年)の前回の総選挙後に抱いた感覚を思い出した。当時は保守連合(自由党・国民党)政権が9年続き、新型コロナウイルスで疲弊した国民が変化を求めていた頃で、労働党が意外な大差をつけて圧勝し、保守連合の議席は1983年以来の最低水準に落ち込んでいた。この選挙で、自由党の地方組織基盤は崩れ、今後労働党の時代は長引くと予想されていた。今回の総選挙では保守連合の予想外の惨敗と言われるが、先の意味では、保守連合の弱体化はあの時から続いていただけと言えるかもしれない。【NNAオーストラリア・西原哲也】

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