相手が相手だけに…

オーストラリアでも御多分に漏れず、中国系、韓国系のシェフやオーナーが経営する日本食レストランが多い。安く、なんちゃって日本料理が多いことから、「ジャパレス」、「日式」などと揶揄されることもある。日本人が海外で韓国料理や中華料理を経営する逆のパターンはほとんどないことから、よほど日本食の人気が高く、参入もしやすいのだろう。

シドニーで寿司職人をする韓国人の話を聞いたことがある。彼は数年前に東京に観光旅行に行った際、築地で本格的な寿司屋に入り、カウンターに座ってお客として、日本人の寿司職人と話をした。刺身の質から鮮度、職人の立ち振る舞いなどにいたるまで、かなり感銘を受けたらしい。

「それで―」筆者が聞いた。「自分もシドニーで寿司職人をしていると言ったの?」彼は「それは恥ずかしくて言えなかった」のだとか。(西嵐)

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