湖城の窓から「農業相が昇進?」
オーストラリアのアルバニージー首相が内閣改造を検討し、ワット農業相が昇進するとの臆測が広がっています。
昨年実施され、否決となった先住民諮問委員会「ボイス」を巡る国民投票を主導したバーニー先住民相や、罪を犯した外国人の滞在を容易にした移民法改正で非難を浴びたオニール内務相とジャイルズ移民相らの交代が注目されています。
そんな中、ワット氏は次の内務相の最有力候補として目されているようです。ワット氏といえば、中国の輸入制裁を撤廃させた一連の動きの中心人物であり、インドネシア向け生体牛が伝染病で100頭以上死んだ時も対応の先頭に立ちました。そうしたリーダーシップに農業界からの人望は厚いと言われていました。
ただし最近では、生体羊の海上輸出の禁止で西オーストラリア州を中心に大規模な反対運動が起き、同氏のスピーチ中に席を立つ業界の主要メンバーらの姿が報じられました。また、バイオセキュリティー賦課金を強引に農業界に負担させようとしたものの、あらゆる対応が後手に回ったことも批判されました。結局、同賦課金は上院で否決されています。
そんなワット氏ですが、実はブリスベンの都会出身の弁護士で、農村とは何のつながりもありません。長く農村に身を置き、農相の職を離れた後も農業に肩入れするリトルプラウド国民党党首とは異なり、農業界に強い思い入れはないのかもしれません。(編集長)
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