WA穀物作付面積、前年より拡大も雨次第

西オーストラリア(WA)州穀物産業協会(GIWA)がこのほど、5月の穀物リポートを発表し2024/25年度シーズンの穀物の作付面積を846万8,000ヘクタール(ha)と予想した。前シーズンの829haから拡大する見込みだが、生産量は今後の雨に左右される状況という。

カノーラの予想作付面積は170万haで、4月の前回予想(157ha)から拡大した。ただし23年度の作付(185ha)からは縮小する見込みで、農業誌ウイークリータイムズによると、生産者らは今後の縮小も想定しているという。

グレインプロデューサーズ・オーストラリアのラージ会長によると、WA州の約8割は乾燥している状況で、作付予想が現実となるには、近い将来に雨が降る必要があるという。

GIWAも、現時点で多くの生産者は乾式播種を続けているものの、数週間以内に雨が降らなければ、多くの農地が休耕地として残される可能性があると指摘している。小麦の予想作付面積は、470万haで先月予想の496haから縮小した。グレイングロワーズのタートン代表によると、WA州の広い範囲では秋季以降のまとまった雨が降っていない状況で「まだカノーラの播種を行っていない人も多く、時間切れになりつつある」と述べた。

GIWAは、雨が降らなかった場合の作付面積の縮小は数十万haに及ぶ可能性があると指摘し、今回の予想作付面積はそれを反映済みという。一方で十分な雨があった場合には、逆に同程度の拡大がみられる可能性もあるとした。

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