第18尾「Yellowback seabream(黄鯛)」
シドニーのフィッシュマーケットの店頭で、このキダイが売られていると、ひときわ目を引きます。鼻筋から背中にかけて赤みがかった黄色が鮮やかな魚です。

赤みがかった黄色が鮮やかなキダイ
この魚を店頭で見た時は、キダイがオーストラリア海域で捕れるとは、と驚いたものです。筆者の友人が新潟沖合で釣ったキダイの写真を送ってきたことがありますが、キダイの生息域は、本州沖合からオーストラリアまでの西太平洋に分布するようです。大きなものだと40cmに達するものもありますが、せいぜい20~30cm程度と、マダイと比べるとやや小ぶりです。また、マダイと違って海岸付近には生息しません。
市場価格は、日本ではマダイよりやや安いようですが、オーストラリアではほとんどマダイと同じです(キロ約17~20豪ドル)。日本の結婚式などで出される塩焼きの鯛は大半がキダイで、一般的にも塩焼きにするのが主だそうです。筆者は刺身に下ろして食べてみました。身が非常に柔らかく、おいしかったです。吸い物にしても満足でした。
また皮目に湯をかけ、氷水に落としてあぶり、刺身にして食べる「焼霜造り」にすれば非常に香ばしく、見た目にも映えるので、外国人が好む高級な日本料理店に重宝されるかもしれません。(西原哲也)
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