地声人語・湖城の窓から- vol.532
【地声人語】
レパートリーが増えています。ロックダウン中に始めた週末のマフィン作りでは、さまざまなフレーバーに挑戦し、その後パウンドケーキ作りに代わっていきました。規制緩和後も、ラニーニャ現象による雨で週末も家にいる生活が続き、最近はパウンドケーキからチーズケーキに代わり、いずれにしてもレパートリーが増えています。(弥生)
自宅の物が増えています。ロックダウン中に溜まった物欲が小売り商戦ブラックフライデーでついに爆発しました。マッサージガンや口腔洗浄機など必需品とは到底言えない物に手を出してしまい、これまで名乗ってきた「自称ミニマリスト」の肩書を返上するべきでしょうか。とにもかくにも物が増えています。(岩下)
洗濯物が増えています。ロックダウン中に続いた雨で、酷使した乾燥機がついにやる気を失い、途中で作業を放棄してしまいます。空を見上げ、雨雲の隙を突いて洗濯機を回し、急いで干して回収を心がけます。悩みどころは雨に濡れたら洗濯し直すべきか。何はともあれ洗濯物が増えています。(尋助)
【湖城の窓から】
「昆布茶」
牛のゲップに含まれるメタンを抑制するために用いられる、飼料の添加剤が注目されています。今週掲載したオランダのロイヤルDSM製の「ボーベアー(Bovaer)」のほか、国内ではオーストラリア科学産業研究機関(CSIRO)の研究者が発見した海藻、カギケノリに期待が集まります。穀物の大手商社グレインコープが、カギケノリ研究企業フューチャーフィードに出資したり、南オーストラリア州のベンチャー企業が陸上養殖プロジェクトへの出資を募るなど、企業の大小に関わらず有望な事業ネタとして見られているようです。
海に囲まれているオーストラリアとニュージーランド(NZ)。実は海藻を使った事業は昔から研究されていました。NZのアグリシー(AgriSea)なる会社は、過去25年にわたり海藻を肥料に転換する研究を続けています。その過程で海藻の高い栄養素に注目した彼ら、付加価値のある商品を開発し健康食品市場に参入すべく、コンブを原料にしたドリンクの開発も進めています。
同社のブラッドリー社長は「高機能性食材として利用するため、コンブを発酵させる」と言います。その発酵コンブからドリンクを作る計画で、同社長は「そう。まるで海藻のコンブチャのよう(like a seaweed kombucha)」と説明します。つまりコンブのコンブチャ。言葉遊びではないですが、理解ある日本企業が商品化のお手伝いをしてくれないでしょうか。(編集長)
【ウェルスのトリビア 〜今週の紙面から〜】
オーストラリア政府が世界貿易機関(WTO)に訴えていた、インド政府のある行動が砂糖価格を引き下げているという主張が認められました。さて、インド政府のどんな行動でしょうか?(答えは記事中に)