第229回 国家の財布を監視するのは誰か
財務省のトップが、国民から集めた税金を新年度にどう配分するかという予算案を、固唾を飲んで見守る国民の前で発表する――。オーストラリアでは12日がその日で、1年で最も重要な日と言っていいだろう。予算案の責任を一手に背負うチャルマーズ財務相は、国会に家族まで呼んでその晴れ姿を見せた。企業や国民はその内容に一喜一憂し、国民皆が評論家になる。こういうオーストラリアの行政文化は、欧米式のものだと無思考で片付けられない。考えてみれば当然だろう。自分たちの血税がどう使われるのかは国民の最大の関心事だ。そこで引っかかるのは、ではなぜ日本では予算案が国民の間で大きな話題にならないのだろう、ということだ。


