オセアニア農業の歩み「揺らぐ地方の物流網」
今週は、燃料高が各業界に広がる影響を取り上げました。都市部ではガソリンや軽油の値上がりは家計負担として受け止められがちですが、農業分野では、地方の生産地から集荷地、加工場、小売りへと続く物流網全体に影響が及んでいます。
輸送業者への負担も重くなっています。燃料価格の上昇分をすぐ運賃に反映できるとは限らず、契約条件によっては改定まで時間がかかるためで、実際に、家畜輸送業者の一部が軽油高によって採算割れの輸送を強いられています。
林業・木材業界でも影響は深刻です。伐採、搬出、積み込み、輸送の各工程でディーゼル機械や大型車両への依存が大きく、山間部や地方での長距離輸送も多いため、燃料高がコストを押し上げやすい構造にあります。
サプライチェーン全体でのコスト増は、今後の食品価格にも波及すると警戒感が高まっています。このような状況下で、ニュージーランド(NZ)では物価高の状況が改めて示されました。NZ準備銀行(RBNZ)のコンウェイ首席エコノミストは25日、同国の物価水準が経済協力開発機構(OECD)平均を大きく上回る「高コスト国家」だとの認識を示しました。一部の食品価格はOECDでも最も高い水準にあり、牛乳、チーズ、卵、果物が平均を大きく上回っていると指摘されています。(本田歩)
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