ことの葉「主役はどっち?」

南オーストラリア州でオリーブオイルを製造する会社が、初収穫を祝う夕食会をシドニーの店を貸し切って開催した。参加は有料だが、3コースの料理にワイン、さらにお土産に1本のオリーブオイルという内容で、十分にお得だ。

前菜のカルパッチョを口にすると塩気が物足りず、オリーブオイルを足そうとしたが、テーブルにあるのはワインのボトルばかり。オイルは小皿に少量だけ用意され、頼まないと追加は出てこない。ワインは次々と新しいボトルが開けられるのに対し、オイルはなかなか出てこない。確かにワインよりもオリーブオイル1本の方が高価な会社なのだが、オイルを味わうための会でこの扱いとは少々興醒めだ。

一方、オーストラリア人の参加者たちはそうしたことに頓着せず、ワインを堪能して上機嫌。どうやら「初収穫を祝う夕食会」とはいえ、オージーにとって主役はオリーブオイルではなく、やはりお酒だったようだ。(花坊)

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ウェルス編集部

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