湖城の窓から「重要なのは強み」
今週は年末恒例の「今年の重大ニュース」を掲載しました。中でも今年目立ったのは、オーストラリアやニュージーランド(NZ)に進出した日系企業が続出したことです。
国連予想によると、オーストラリアの人口は、2020年を100ポイントとした場合、30年後に126ポイントに増加するとみられています。アジア系移民も増加すると予想され、こうした成長市場に軸足を置き、事業拡大を図るという戦略を各社は描いています。
一方で、当地ではコスト圧力が高まっていることも事実です。実際にコカ・コーラやスニッカーズなど、世界的な食品・飲料ブランドがオーストラリアで事業を継続することが困難になっていると警告しています。オーストラリア食品協議会によると、安価なコストや税制上の優遇措置を理由に、海外移管するケースも増えているといいます。
入る企業もあれば出る企業もあるという状況の中、今年オーストラリアに進出・事業拡大した日系企業をみると、各社が強みを持っていることに気付かされます。コンビニ最大手セブンイレブンは独自の食品レシピを持ち、食肉スターゼンは肥育方法を改善し品質を向上させる戦略を持ち、クラモト氷業は類を見ない高品質の氷で新たな市場を開拓します。
成長市場の波に乗るには、世界に通じる強力なコア事業を有していることが重要だと示しています。(編集長)
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