湖城の窓から「浅慮浅薄」
食料品価格に対する監視が強まるニュージーランド(NZ)で、大手食品小売りのフードスタッフが物議を醸しています。同社はこのほど、傘下スーパーのネットショッピングのサイトから「価格による商品並び替え」のオプションをこっそり削除していたことが分かったのです。
このことは消費者団体コンシューマーNZの目に留まり、同団体は「生活費を切り詰めている消費者にとって重要なツールの変更は奇妙だ」と指摘。企業の行為として「ナンセンス」だと批判しました。さらに同団体は、同スーパーはサイトで自社ブランドを優先的に表示するようにしているとも指摘。消費者が最良の商品を見付ける手段を制限すると非難しています。
これに対しフードスタッフは、プラットフォームの更新手続きの一部だと反論。同機能を再導入するとしていますが、時期には明らかにしていません。
実際には、サイトの機能は運営企業が決定するもので、今回の行為は法的にも問題がないでしょう。とはいえ生活コスト危機の中で実施するとは、浅はかだった気がします。まるで今回の日本の衆院選挙期間中に、非公認候補の政党支部に2,000万円もの助成金を給付した自民党のようで、思慮が足りません。
一方競合ウールワースNZはコンシューマーNZに対し「価格の並び替え機能を削除する予定はない」と明言。さらに「この機能をもっと目立つようにした」と抜け目なくポイント稼ぎに走っています。(編集長)
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