湖城の窓から「もはや信用されず」

大手食品小売りのウールワースとコールズに対し、オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)が厳しい姿勢を示しました。

今週のトップ記事で取り上げた通り、ACCCは消費者法違反の疑いによる2社の提訴で、値下げは見せかけとし、消費者が本来保有する「公正な情報を得て商品を選択する権利」を損なうと主張しました。

ACCCは、スーパー大手2社は国内の食品小売業界で合計65%と圧倒的なシェアを占め、その影響力は非常に大きく、従って今回の提訴により今後の業界全体の価格設定や広告戦略に対する監視の強化が予想されるとしました。また、この提訴が認められた場合、他の小売業者に対しても同様の価格操作が許されないことを示す前例となり、消費者保護の強化につながるとも期待しています。

ある意味トップシェア企業としての責任も追及した形ですが、両社の行為が事実であれば、消費者を欺く法の重大な違反には厳密な対応が必要だとするACCCの見方に批判は聞かれません。

ウールワースは現時点でコメントを発表していませんがコールズは訴訟に対し争う姿勢を示しています。

今月発表された「オーストラリアで最も信頼されている消費者ブランド」ランキングで、両社は初めて「最も信頼されていないブランド」のトップ5に入りました。

両社は販売価格のつり上げを行っている事実はないと主張していますが、もはや消費者は信じていないようです。(編集長)

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