第2回 ポストハーベスト(PostHarvest)

農作物の保管倉庫におけるリアルタイムでのエチレン測定センサー フードロス問題・脱炭素に貢献!

青果物の保管倉庫・コールドチェーンにてエチレン等をリアルタイムで測定

農作物の保管倉庫におけるリアルタイムでのエチレン測定センサーの製造・販売を行う、シドニー発のスタートアップ企業、PostHarvest社をご紹介します。

現在、全世界で毎年13億トン以上の農作物が廃棄となっており、これは排出ガス全体の8%以上を生み出しています。また農作物の廃棄は年間100兆円程の経済損失になっていると言われています。

農作物が廃棄となる主な原因としては、農作物の成熟を左右するエチレンガスが挙げられます。

倉庫内にて空気中のエチレンを適切な環境に保てないと、農作物の成熟が早まり廃棄に繋がります。また現在、エチレン測定は主にガスクロマトグラフなどの卓上装置で行われ、コスト面・時間的な制約がネックとなっています。

センサー実物。豪州にて特許を取得

同社のセンサーではエチレン、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、気温、湿度を24時間リアルタイムで測定し、測定したデータをソフトウェア上で確認する事ができます。また今後、測定したデータを倉庫の空調設備と連動させる事で、倉庫の空気環境を常に適切な状況に保つ事ができる様になります。

同社は今年始めに豪州大手企業向けに実証実験を行い、同センサーの優位性を確認しました。現在、同社は資金調達・製造支援や同センサーの使用・普及などの協業パートナーを求めています。

同社技術・製品にご興味ありましたらニューサウスウェールズ州政府駐日事務所までお気軽にご連絡ください。

企業名:PostHarvest

URL:https://www.postharvest.com/

代表者:Josh Dunford (Co-Founder / General Manager)

主な事業:リアルタイムでのエチレン測定装置の製造・販売

文:棚瀬智仁(NSW州政府・駐日事務所・アソシエイトディレクター)

連絡先:tomohito.tanase@investment.nsw.gov.au

「オーストラリアのスタートアップ企業最前線!」では、毎週オーストラリアの各州政府が選り抜きの農業・食品分野の新興企業を紹介します。お楽しみに。詳しくは記載の州政府駐日事務所にお問い合わせください。(編集部)

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