湖城の窓から「フードテック」

今週は、食生活の中に潜む食品偽造についての記事を取り上げました。食品偽造とされる行為は原産地の表示の偽造や内容物のすり換えなどで、正直なところ消費者としては被害に遭わないように対処するには難しい部分があります。

一方テクノロジーの進化が目覚しい今、最先端の技術を用いて、食品偽造から身を守る方法が開発されています。弊誌でも以前紹介した地場のテクノロジー会社ゾンディ(Zondii)は、スマートフォンのカメラで撮影した写真を分析し、食品や繊維の産地を確認できるシステムを開発しています。同社の創業者で最高経営責任者(CEO)のモートン氏は、世界的な成長が期待されるオーストラリアの革新的なテクノロジーを紹介し、促進することを目的とした、オーストラリアン・テクノロジーズ・コンペティション(ATC)の今年のファイナリストに選出されています。

また、食品分野ではファイナリストがもう一人。AloxiTechの創業者、ファン博士は、冷蔵や化学汚染なしに新鮮な農産物をより長く保存することが可能な、柔軟で軽量、無毒性のシート素材を開発しました。リサイクル可能で、従来の包装に代わる環境に優しい素材となっています。果物や野菜を保存する際に、下に敷いておくだけで長期保存が可能に。真っ黒になったバナナを急いでバナナブレットにすることも必要なくなりそうです。

目覚しい成長を遂げるフードテクノロジー分野。さらなる進化に期待です。(編集長代理)

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