日本産ブリやマダイ、豪シェフの注目集める

日本養殖魚類輸出推進協会は2日、シドニーのレストラン「Sala Dining」で日本産養殖ブリとマダイのプロモーションイベントを開催した。レストランのシェフや、料理研究家、インフルエンサーなど約120人の参加者が、刺し身や燻製(くんせい)された両魚を試食し、和洋の料理法の魅力に触れた。ブリとマダイは、日本政府が輸出重点品目として推進しており、同協会はオーストラリアで本格的な市場開拓を進めたい考えだ。【ウェルス編集部】

スパイスに漬けたあと、燻製したブリとマダイを試食する参加者(ウェルス編集部)

日本国内の人口減少と高齢化により食市場が縮小する一方、海外では健康志向や人口増加が水産物の需要を拡大している。同協会は、輸出強化が生産者の所得向上や地域活性化につながると位置づけ、これまで世界各地で販促活動を行ってきた。今回オーストラリアでは初めてイベントを行い、シドニーとメルボルンで催した。

イベントでは、ブリをタコス風に、マダイをお好み焼きの具にするなど、和洋を組み合わせた料理とそれに合うアルコール類がペアで提供された。料理長のルイス氏は、ブリの濃厚なコクとマダイのほのかな甘みを生かした料理法の幅広さに触れ、参加者にその魅力を伝えていた。

提供された養殖ブリとマダイは、メルボルンの輸入業者、アクアベストが輸入し、シドニーの卸売りシーボスオーストラリアが販売を担う。国内ではまだ広く認知されていないが、高級和食店を中心に需要が高まっており、ビクトリア州のレストラン「Tetsujin」「Izakaya Miyazaki」「Wagyuau」などが先行して導入している。

■キングフィッシュなどの代替に?

オーストラリアでは、ブリに似たキングフィッシュ(ヒラマサ)やスナッパ―(ゴウシュウマダイ)などが人気だが、同協会によると2024年には供給不振の影響で日本産養殖魚の需要が急増し、年間200ー300トンがオーストラリアに輸出された。25年のオーストラリアへの輸出量はブリが冷蔵で72トン、冷凍で84.9トン、タイは冷凍で0.1トンだった。

日本政府は、25年の海外輸出に関し、ブリは542億円、タイは193億円の目標を掲げていたが、昨年は異常気象で水温が上昇して餌を食べなくなるなどし、品質低下の影響を受けた。関係者によると今年は飼育水域を深くするなどの対策を講じているという。

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ウェルス編集部

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