ことの葉「甘さと肥満」

オーストラリアでは、朝にはランニングウエア姿の人が行き交い、カフェでは低脂肪ミルクや砂糖抜きのコーヒーを注文する人が多いなど、健康志向がライフスタイルとして根づいている。

一方、シドニーを離れて地方の郊外に足を伸ばすと、景色も人の姿も一変する。ショッピングセンターでは「ふくよか」と言うのがかなりお世辞になるほどの肥満体形の人が目立つ。ファストフード店が立ち並び、甘い菓子が日常のようだ。

ある地方のビーチ沿いのカフェで注文したチャイラテは、驚くほど甘かった。スパイスの香りよりも砂糖の重さが舌に残り、飲みきれずに思わずカップを置いた。

シドニーの人々の健康志向を見ると、砂糖に対する認識の違いが都市部と地方を対照的にしているようにさえ感じる。居住地別の一人当たりの砂糖消費量のデータがあれば、都市部と地方でくっきり差が出るはずだ。(亜梨)

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ウェルス編集部

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