湖城の窓から「裏旬需要」
今年4月、ニュージーランド(NZ)のアーダン首相が日本を訪問した際に、「NZは日本と季節が逆」と強調、理想的な農産物貿易相手国としてアピールしました。また、オーストラリア・クイーンズランド(QLD)州のファーナー農業水産相も、昨年の弊社とのインタビューで「日本とは季節が逆で、価値の高い作物を生産することが可能」と述べています。
今回トップ記事で取り上げたグリーンカラーは、日本とNZの2拠点体制を確立し、NZのシーズン最盛期のブドウを「裏旬」として訴求し生産を拡大しています。振り返ってみると、三菱商事とキューピーが出資したサラダクラブは日本で紅芯大根を生産できない夏季にQLD州で生産していますし、同州政府駐日事務所によるとレタスやスイカ、メロンに対する同様の需要もあるそうです。
日本にとってオーストラリア・NZとの農産物貿易と言えば、食肉や乳製品、穀物といったコモディティーに目を向けがちですが、逆の季節の「裏旬」需要が今後ますます増えることも期待できそうです。(編集長)
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